不動産の状態別の売却 - 古い家の売却

【古い家の売却】注意点と相続・住み替え時の流れ

古い家でも買い手は見つかりますが、再建築できるかがポイントになることがあります。売れない場合は解体して土地として売るのも1つの手です。

古い家の売却の問題点

古い家を売却するには、一般の中古住宅の売却と違って様々な問題点があります。一般的な家は築25年~30年程度経過すれば価値はゼロになると言われているため、それよりも古い家なら「解体し更地として売却すれば、手っ取り早く売却できるのでは?」と思いがちですが、古い家の売却には面倒なトラブルに見舞われる可能性があります。

古い家の売却の際には以下に挙げるポイントの確認をしておきましょう。

再建築が可能か

現存する古い家を解体してしまうと再建築ができない物件(再建築不可物件)があります。その理由は、その土地が建築基準法で定められた道路に接していない、また接していても2m以下などです。これを接道義務といいます。

古い家では現在の建築基準を満たしていない家が少なからず存在するため、注意が必要です。再建築ができない家は、リフォームをすることは可能なため、家を残したままで売却します。売却したい家が、再建築できるか分からない場合は役所に赴き敷地に面している道路の情報を教えてもらいましょう。

敷地に面している道路が建築基準法上の道路であり、2m以上接道していれば問題はありません。

建ぺい率や容積率に変更がないか

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合、容積率とは敷地面積に対する建物の延床面積の割合のことです。建ぺい率・容積率は当時のものから変更されている可能性があるため、再建築可能でも現状の建物より小さな建物しか建てられなくなることもあります。

建ぺい率・容積率は市区町村役場の都市計画課で調べられます。

境界がはっきりしているか

古い家ほど境界が曖昧になっていることが多く、境界鋲などが残っていないこともあります。あいまいな境界のままでは、後に隣地の所有者とトラブルになる可能性もあり、買い手にとってはリスクになるため売却が難しくなります。

スムーズな売却のためには土地家調査士や測量士に依頼して、隣地の所有者の立ち合いのもと、境界線を明確にしておく必要があります。

浄化槽などの埋設物がないか

古い家では、下水処理に使用されていた浄化槽を撤去しないで衛生処理をした後、地中に埋められたままになっている場合があります。知らずに売却した後で買主が発見すると土地の瑕疵に該当し、撤去費用を請求される可能性があります。

浄化槽に限らずコンクリートの塊などの埋設物のトラブルは非常に多くあります。地中数メートルのことなので、解体工事をするまでは売主側にも分かりません。埋設物が出てきた時には思わぬ費用がかかることも理解しておきましょう。

大きな樹木や庭石がないか

使用不可能な古家では解体費用がかかるのは当然のことですが、解体費用の他に庭の樹木や庭石の撤去、井戸があれば井戸の埋め戻し、古くなって崩れかかった塀の解体・撤去費用など、意外な費用が発生する可能性もあります。

更地にして売却する

更地にして売却するメリットは、整地されている土地の場合、土地の形状もよく分かり、土地を目的にしている買い手にとっては古家の解体にかかる時間や手間、費用の負担などがかかるのを避けられるため、より早くより高く売却できる可能性が高くなります。売主にとっても古家の管理や不審火などの心配もなくなります。

デメリットは、解体してしまうと固定資産税や都市計画税が高くなることです。居住用の家が建っている時は、住宅用地の特例制度の適用で、固定資産税は最大で1/6に、都市計画税は最大で1/3に軽減されています。

空き家であってもこの制度が適用されますが、解体してしまうと特例制度が適用されなくなるため、それまでの税金より高くなります。

※平成26年に「空き家対策特別措置法」が制定され、『特定空き家』に指定された場合は住宅用地の特例制度が適用されなくなりました。このため『特定空き家』に指定されている古家の所有者は解体によって、税制上のデメリットはありません。

古家付き土地で売却する

古家付き土地として売却するメリットは、解体の手間が省けること。また、売却に時間がかかっても、固定資産税や都市計画税の負担が少ないことです。さらに最近は古家付き土地を安く購入し、自分で好きなようにリノベーションやリフォームを施し住みたいという人も増えています。

土地目的の人だけでなく家を目的で物件を探している人も購入対象となるため、買い手の層が広がります。

デメリットとしては、空き家には管理が必要なことや、やはり老朽化した建物は見栄えが悪いことです。土地を目的としている買い手は、整地された更地の方が魅力的に見えるでしょう。

中古住宅か古家付き土地か

古い家の売却は中古住宅として売却したらいいのか、古家付き土地として売却したらいいのか判断に迷うところだと思います。「中古住宅」と「古家付き土地」という表示には明確な決まりはありませんが、一般的な住宅は築20年程度がひとつの判断基準の目安です。

中古住宅市場は、公的機関の査定指標によると築18年までが評価対象になっていて、築18年以上は評価されていません。また建物の固定資産評価額も築20年からは減点経年補正率が0.20となりその後は一定となることからも、20年程度は価値があると暗に示唆されているということでしょう。

しかしそれぞれの家の状態によっても異なるため、築20年以上でもまだまだ利用価値があると思われる場合は、中古住宅として売り出すことも問題はありません。

古い家の売却の手順

1. まず売却したい土地の相場を知る

売却したい土地の相場を知ることは大切です。相場を知るには、国土交通省の不動産取引価格情報で調べることができます。またイエキットでも過去の取引結果や日々の相場データを公開しています。

不動産売却相場

2. 不動産会社に査定を依頼する

不動産会社によって査定価格に差があるため、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。訪問調査を依頼する場合、以下の書類を求められるため準備が必要です。

  • 登記簿謄本
  • 住民票、印鑑、印鑑証明
  • 固定資産税評価証明書、固定資産税納税通知書
  • 建物図面

3. 仲介してもらう不動産会社を決定する

査定額や担当者の対応などから、信頼できる不動産会社を決定します。スムーズな売却に至るには不動産会社の選定が鍵となります。誠実に対応してくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。

4. 不動産会社と媒介契約を結ぶ

媒介契約は、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類から選ぶ必要があり、それぞれの内容を理解した上で、ご自身に最も合っていると思われる媒介契約を結ぶようにしてください。

5. 販売活動開始

不動産会社による販売活動が開始されます(サイトへの掲載や広告など)。また専任媒介契約や専属専任媒介契約は、レインズ(不動産情報流通システム)に登録されます(登録の義務がある)。レインズに登録された物件は、より幅広い地域から購入希望者を探せるというメリットがあります。

6. 購入希望者との価格交渉、売買契約

購入希望者との価格交渉が成立したら、売買契約を結びます。売買契約時に購入者から手付金として、物件価格の1~2割程度支払われます。通常はこの時点で不動産会社への仲介手数料を支払います。その後2~3週間程度で決済手続きが行われ、物件の引き渡しとなります。

以上が売却までの大まかな流れですが、売買契約締結から決済までの期間は購入者の諸事情にもよるため、だいたいの目安と考えておきましょう。


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