初めて家を売ろうと考えている方に向けて、その流れと期間を分かりやすくまとめました。家の売却では慌ただしく準備したり、不動産会社がどのように家を売ってくれているのか見えないため、本当に仕事しているのか不安になることもあります。
不動産の購入申込書を、売却の視点でポイント解説
不動産の購入申込書について売却する側の視点で解説しています。購入申込書からどれくらいの確率で売買契約が成立するのか、住宅ローンが通りやすい人の購入申込書はどんな内容か等、売主が購入申込書を見る時のポイントを覚えておきましょう。
不動産の購入申込書は買付証明書とも呼ばれ、売買契約書とは異なり、不動産の売買を約束するものではありません。
- 法的拘束力はない
- 価格交渉の検討材料
- 購入の意思提示
不動産の購入申込書の目的
不動産の購入申込書に標準の規格や雛形はありませんので、不動産会社によって異なります。売却を依頼している不動産会社の担当者に確認するのが良いでしょう。
購入申込書とは
買主が売主に対して、購入の意思表示をするもので買付証明書と言われることもあります。購入申込書は気に入った不動産を押さえ、他の客に売ってほしくない場合に書面を提示します。購入申込書には購入希望価格も記載でき、条件が折り合えば正式に売買契約に移ります。この購入申込書は売主と買主がお互いに法的な義務や拘束力がないのでキャンセルすることが可能です。
申込金
不動産の購入申込書の段階では申込金(手付金)は必要ありません。ただし新築の申し込みには物件の5~10%の手付金をつけることが多いですので、キャンセルによる手付金の保全は確認が必要です。
購入申込書を送る買主の目的
購入申込書によって欲しい不動産を押さえるのが目的です。購入申込書を送った段階で、不動産会社は新しい買主が現れても購入申込書が届いていることを伝えて断ってくれるのです。
購入申込書を受け取る売主のメリット
購入申込書によって不動産を売却する購入希望者が確認できるのがメリットです。場合によっては不動産の価格や引き渡し日の記載内容に応じて、事前に準備できますので計画を立てて売却ができます。
購入申込書の形式
購入申込書の用紙は購入希望者側の不動産会社の担当者が用意していますので、購入希望者はこの担当者に提出することになります。
購入申込書の記載内容は
- 不動産名称
- マンションであればマンション名と部屋番号
- 買主の住所・氏名
- 購入希望価格
- 資金計画(自己資金と住宅ローンの融資額など)
- 入居予定日
入居予定日には不動産の引渡し以降の引越し作業も考慮した日を記載します。この日までに売主がクリーニングや残置物の処理などを行います。もし購入申込書の内容で分かりにくい点があれば、遠慮なく担当者に確認しましょう。詳細な内容は売買契約書で記載します。
不動産の購入申込書の送付
内覧して不動産を気に入った場合、担当者は内覧時に書式や筆記用具も持っていますので、その場で購入申込書を書くこともできます。不動産に複数の内覧者がいる時は一番に購入申込書を提出しなければ不動産は押さえられません。また複数の不動産会社が入れ替わり立ち替わり内覧に来る場合もあります。
もし複数の人が入り交じった時、担当者は優先権を主張するために時刻まで書いて、売却を依頼している不動産会社にFAXすることもあります。
購入申込書のタイミング
不動産の内覧後から売買契約締結までに記載します。通常は不動産を内覧してから一両日で担当者に提示します。
購入申込書から売却できる確率
正確な統計ではありませんが、約6~7割は売買契約に進む印象です。売買契約が進まない原因は住宅ローンの審査が下りなかったり、他の不動産に変更した場合があります。購入申込書があっても不成立となる3~4割の原因は以下が考えられます。
- 住宅ローンの審査が通らない
- 家族や親戚からの反対
- 別の不動産を希望
不動産の購入申込書が来ても契約が成立しない可能性は意外に高いです。もし売買契約が済んでから、住宅ローンの審査が下りず、契約破棄となると一から購入希望者を探さなければいけません。
購入申込書を選別するほどではありませんが、問題のない買主かは不動産会社に任せず、自身でも確認しておきましょう。融資が通りにくい購入希望者の特徴では、契約不成立になりそうな購入希望者について解説しています。
不動産売却で購入申込書を見るポイント
不動産売却の視点で見るべき購入申込書の記載内容は
- 自己資金が少な過ぎないか
- 希望価格が安すぎないか
- 入居日は問題ないか
その他、担当者経由でそれとなく確かめたいのが
- 家族構成、勤務先や勤務年数、給与概算
- 銀行ローンを使う場合、給与や勤務先などは安定しているか
などです。住宅ローンが通りそうでなければ、次の買主に期待すべきです。必要なら購入申込書が届いても断ることができます。内覧の時に、購入希望者と直接話しておくのも良いことです。
また購入申込書に問題がなく、事前の住宅ローン予備審査に通った場合は売買契約に進みます。売買契約については売買契約書が作られるまでで解説していますので、こちらも参考にしてください。
不動産の売却前にまず査定
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不動産売却前に知っておきたい知識
不動産会社に連絡を取ると、まず最初に査定を行うことから始めます。査定はあなたの不動産と似た条件の不動産から算出し、実際に不動産を見て補正して算出します。
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