相続不動産を売却する流れと必要な費用

相続不動産を売却する流れと必要な費用

土地などの相続不動産は処分に困ることも多く、固定資産税を支払い続ける相続人も少なくありません。しかし住宅を譲渡された場合築年数が古くなればなるほど売却しにくくなり、管理のリスクも高まるので取得したら早めに処分する流れにするのが吉です。

相続した不動産の売却の流れ

①不動産の相続登記をする

相続した不動産を売却する流れの中で、売却したい不動産の名義を相続した人の名義に変更する相続登記が必要です。売却の流れの中で相続登記の手続きに期限はありませんが、売却を考えているときはなるべく早目に行いましょう。

不動産の相続登記にかかる費用と売却の流れ

  • 登録免許税:固定資産評価額の0.4%
  • 戸籍などの書類を取り寄せる費用:被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍が必要。戸籍謄本=1通450円 除籍謄本・改正原戸籍=1通750円 その他相続人の戸籍謄本・住民票・印鑑証明などの取り寄せ費用
  • 登記簿謄本取得費用:登記する際に最新の登記簿謄本を取り寄せ、物件の現状などの確認が必要(1通600円)
  • 司法書士費用:司法書士に依頼する場合の報酬(1つの不動産につき3万円~7万円程度)

②売却の流れの最初は相場を調べる

売却の流れとして、まず自分が相続した不動産の現在の売却価値を知っておく必要があります。国土交通省の『土地総合情報システム』などで検索して売却相場を調べる流れになります。

③不動産の査定を依頼する

売却の流れの中で次は不動産会社への査定依頼ですが、方法としては簡易査定サイトを活用して複数社に一括で査定相談し、査定額や対応に応じて売却業者を選び、訪問査定を依頼する流れになります。

不動産の訪問査定に必要な書類と流れ

  • 登記簿謄本
  • 住民票、印鑑証明
  • 登記済権利書または登記識別情報
  • 建築確認証、検査済証
  • 建築設計図書など

④不動産仲介業者の選定・媒介契約

売却の流れとして次に、査定を依頼した数社の不動産会社の中から、信頼できる不動産会社を選び媒介契約を結びます。媒介契約には一般媒介契約・専任媒介契約・専任専属媒介契約の3種類の中から、ご自身の希望する売却方法に適した媒介契約を選ぶ流れになります。

⑤不動産の売却活動開始

媒介契約が締結されると、担当者と売却希望価格を決定し売却活動が開始される流れになります。

不動産の相続・売却にかかる費用と流れ

不動産の相続にかかる費用と流れ

相続にかかる費用は上記で説明したように、相続登記の費用が必要です。例えば、固定資産評価額が3,000万円の不動産の場合、0.4%で120,000円+書類の取得費用数千円+司法書士費用数万円の合計費用がかかります。 

不動産の売却にかかる費用と流れ

不動産売却の仲介手数料

物件価格の3%+6万円+消費税。

不動産売却にかかる印紙税

不動産譲渡に関する契約書にかかる印紙代です。不動産の譲渡金額によって印紙税が定められています(1,000万円~5,000万円=1万円 5,000万円~1億円=3万円 1億円~5億円=6万円)。

不動産売却にかかる譲渡益課税

不動産を売却した場合の譲渡益にかかる税金(所得税・住民税)です。短期譲渡所得(所有5年以下)の場合は30%の所得税と9%の住民税、長期譲渡所得(所有5年以上)の場合は15%の所得税と5%の住民税が、更に平成49年までは、所得税に2.1%の復興所得税がプラスされます。譲渡益の計算は、譲渡価格から譲渡費用と取得費を差し引いた額となります。

※相続不動産売却の流れの中では、被相続人が不動産を取得した期間と取得費を引き継ぐことになるため、親からの相続の場合は親が該当する不動産を取得した時点からが所有期間となり、親が取得した費用を取得費として計上する流れになります。

不動産の相続税の取得費加算特例とは

相続した不動産の売却を相続税の申告期限の翌日から3年以内に譲渡した場合、納付した相続税のうち、その譲渡した不動産に対応した金額を譲渡所得の計算の際に取得費として加算できる特例です。この特例を受ける流れとしてまず、確定申告をし、確定申告書に相続税の申告書の写しと相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書、譲渡所得の内訳書などの添付が必要になります。

不動産相続に関係する人が多い場合の注意点と流れ

遺産分割協議の流れ

遺産を相続する際、遺言書があれば遺言書通りに分割が行われますが、遺言書がない場合、遺産をどのように分割するか相続人全員の協議が必要になります。その話し合いのことを遺産分割協議といい、遺産の分割が決定されると遺産分割協議書を作成します。

この協議で遺産分割が決まらない場合は、家庭裁判所に遺産分割の請求を行い、調停分割または審判分割といった裁定を行ってもらうことになります。相続人の一人の名義にするための相続登記を行う際、この遺産分割協議書の添付が必要です(他の相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明も必要)。共有名義にする場合は遺産分割協議書の添付は必要なく、相続人の一人が代表で相続登記をすることが可能です。

相続財産が現金や預金であれば分割は容易ですが、マンションや一戸建てなどの建物や土地のケースでは複雑になり実際相続人同士が揉めることがあります。不動産の分割方法は以下の通りです。

不動産売却の現物分割の流れ

不動産を直接分割する方法。例えば土地はAにその他の権利はBにというように分割するか、分筆登記といって、ここからここまでと線引きして分割する方法があります。

不動産売却の換金分割の流れ

最も一般的な方法で、不動産を売却しお金に変えて分割する方法です。

不動産売却の代償分割の流れ

相続人の一人が不動産を相続し、他の相続人に不動産の持ち分相当の金額を支払う方法です。

不動産売却の共有分割の流れ

不動産を分割せず、不動産全体を複数の相続人が共有する方法です。しかしこの方法は分割を先送りしているだけといえるため、いずれ分割する必要に迫られた場合、相続人同士の話し合う流れになるでしょう。

不動産売却の相続登記は早めの流れで

相続登記はいつまでに行うという期限はありませんが、長期間放置しておくと様々なトラブルが発生するため、早い時期に行うことをおすすめします。相続登記を放置していた結果のデメリットは以下のようなことが考えられます。

不動産売却の相続人が増え流れが複雑化する

例えば、祖父の名義の不動産は祖父が亡くなった場合、子供が4人いるとしたら相続人は4人だけです。しかし相続登記せず放置していた場合、その子供の誰かが亡くなってしまうと、相続した財産の権利は亡くなった人の相続人に引き継がれることになるため、孫の代に引き継がれます。孫が4人いる場合はこの時点で相続の権利を持つ人が増えてしまいます。放置する期間が長いほど、相続する権利を持つ人が増えどんどん複雑になってしまいます。

不動産売却の相続人の一人が認知症になる場合の流れ

相続人の一人が認知症になると判断能力が失われるため、裁判所から成年後見人の選任をしてもらう必要があります。成年後見人の申し立ては費用と時間もかかり、面倒な手続きになります。

行方不明者がいる場合の流れ

いくら調べても、行方が判明しない人が出てくる可能性もあります。そのような場合には家庭裁判所に不在者財産管理人選任を申し立てます。選任された不在者財産管理人が行方不明者に代わって、遺産分割協議に参加し遺産分割が可能になりますが、裁判所に申し立てをして認められるまでに3~6ヶ月程度かかります。またこの状態(家庭裁判所に行方不明を申し立ててから)が7年以上の場合、亡くなったものとみなしてもらうこともできます。

差し押さえされる可能性があるときの不の流れ

相続人の一人が借金を滞納している場合などに、その債権者によって相続する不動産が差し押さえの流れになる可能性もあります。債権者は相続人の法定相続分の差し押さえが可能なため、勝手に相続分の相続登記も可能になり、見ず知らずの第三者と不動産の共有名義になってしまう場合もあります。

以上のようなデメリットの他、不動産賠償も受けられなくなります。不動産賠償とは事故や契約違反、不法行為などにより不動産が受けた損害を補てんしてもらうことです。損害を受けたご自身の住む家が亡くなった父親名義のままだと原則として受けられないということです。

相続登記をしなければ、デメリットだらけといっても過言ではありません。できるかぎり早い流れで相続登記をすることが望ましいでしょう。

Step0
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橘さん(仮名・-代)
兵庫県神戸市北区

相続した一戸建てを10年後に売却。購入者は査定を依頼した不動産会社で、売却前も売却中も親切に接してくれたのが好印象。

購入価格
1200万円
ローン残債
0万円
売却価格
320万円
相馬さん(仮名・20代)
東京都板橋区・豊島区・北区

主に空室のマンション売却を仲介。売主の仲介がメインだったため、数多くのマンション売却を仲介。オススメの不動産会社は三井不動産リアルティ・東急リバブル・ソニー不動産。

主な不動産
マンション
平均売却価格
2000万円
仲介経験
300件~