初めて家を売ろうと考えている方に向けて、その流れと期間を分かりやすくまとめました。家の売却では慌ただしく準備したり、不動産会社がどのように家を売ってくれているのか見えないため、本当に仕事しているのか不安になることもあります。
兄弟で相続した家を売却して、遺産分割する流れ
親が亡くなり、親が住んでいた一戸建てを相続した時、既に自分たちが住んでいる家がある場合、売却を考えるケースが多いです。不動産を持っていても固定資産税が必要になり、1つの一戸建てを分割するのはなかなか面倒です。この記事では売却はどの手順で進めるのか、解説いただきました。
今回は親から譲渡された家を兄弟(もしくは複数人)で相続し、それを売却することを検討している場合の実務およびポイントを「時系列順」に並べ、ご紹介していきます。
家の相続の「熟慮期間」中にやるべきこと
「熟慮期間」とは「家や土地の相続を行うか放棄するか」を選べる期間で、相続人が「名義の相続を開始する」ことを把握した後の3ヶ月間を指します。
この期間中にやるべきことは「相続予定の不動産」と「ローンの残債」を計算して、「売却後、残債を支払ってプラスになるのか?」という点を調べることです。
単純に「家の売却額-ローン残債」がマイナスになる負の資産で、尚且つ他に預金や有価証券など財産的価値のあるものが相続できない場合、「相続すること自体がマイナス」となります。そのため、「相続放棄」という選択肢が選べるこの期間中に「家を売却したとして利益が出るのか?」を調べる必要があります。
家の売却相場とローン残債の調べ方
家の売却相場については複数の不動産屋に所有する建物の間取りや住所が分かる書類を準備し、「仲介として出した場合、家の売却査定金額は?」と質問すれば分かります。
ここでの注意点は必ず「複数の不動産業者」に無料サイトを利用するなどして一括で見積もりを出し、その「平均値」を相場として計上することです。そうすれば家のちょうど良い売却相場の情報が得られます。より正確に物件の売却相場を把握したいのでしたら7社ほどの不動産業者に回答させ、「一番高い額」と「一番低い額」を対象から除外し、残った5社を平均化するという方法も有ります。
ローン残債については住宅ローンを貸している金融機関に「残債」を問い合わせるだけでは不十分で、かならず「不動産登記簿」を取り寄せ、「抵当権」の記載を確認するようにしましょう。
不動産登記簿に設定されている「抵当権」とは「この不動産を担保に融資をしています」という事項を示す項目で、これが銀行以外にも存在する場合「住宅ローン以外の負債が存在する」ことになります。くれぐれもご注意下さい。
尚、これらの手続きが「熟慮期間」の三ヶ月以内に終らない場合、申告すれば特別に期限を延ばすこともできます。
家の相続完了、売却の方法は??
無事「売却益」が「ローン残債」以上になると想定されることが分かり、実際に「相続手続が完了し家を取得」した後の話です。不動産売却には「仲介売買」と「買い取り業者依頼」が存在します。
家の売買の仲介
こちらは皆さんが想像しておられる町の不動産屋に「マイホームを購入したい方を探して」と一戸建てやマンションの売却の仲介を相談するケースです。後に述べる「買い取り業者依頼」とくらべ売却できたときの額は高いですが、買い手が現れるまでは相続した家を所得し続けることになるため、「固定資産税」などの税金を払うのが苦しい!という方にはオススメできません。
家の買取り
こちらは「業者自体が相続した家を買い取る」という方法です。仲介とはちがい「即金で」買取りを行ってもらえるのが特徴で、「すぐに代金が欲しい」という方々にオススメです。
その反面、買取り価格は仲介で売りに出したよりも低くなるため、一長一短ではあります。長い目で利益を得たいなら「仲介」、多少減額しても短期で収入が欲しいなら「買い取り業者」を活用してアクションを行いましょう。
いくらぐらい「想定利益」があればよいのか?
ローンの残債と不動産相場を調べた場合、「どれだけ加算」があれば利益がでるのか、という水準についてです。
家の売買にでは、多めに見積もって100万円前後の手数料がかかります。また仲介手数料やローンの繰上げ返済に関する手数料の有無などにより厳密に「いくら以上プラスなら相続した方が良い」という基準は変わってきます。ですがアバウトに「想定売却額-ローン残債」が「250万円以上」という条件ならば概ね相続しても問題ありません。
250万円以上というお金の根拠として仲介手数料などの費用および雑費が100万円、繰上げ返済手数料がかなり多く見積もって50万円ほど、その他「仲介」に出しておく場合の「固定資産税」や「買い取り業者」による値引きを加味して100万円として「合計250万円以上の余裕を持たせよう」、のが理由です。
以上、「家の相続と売却」でした。相続したものの、税金の納税金額や手数料が発生した場合にあなたが負担する経費もしっかり計算して、マイナスにならないようにしましょう。
また相続した家が売れるかどうかの確認について解説しましたが、実際の不動産の売却の流れについては以下の記事で解説しています。売却の際には、こちらも参考にしてください。
参考記事:相続した不動産の売却、家の売却の流れ
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