相続した土地の売却で、兄弟の意見が別れた場合の対策

相続した土地の売却で、兄弟の意見が別れた場合の対策

親が亡くなり、相続で得た土地やその他の不動産でトラブルになることはよくあります。兄弟の一人が住んでいる場合、他の兄弟は売りたくてもなかなか賛成してくれないでしょう。ここでは共有名義で相続した土地を売却するには、どのような手段があるのかを解説しています。

今回は、「親から相続した兄弟と共有名義になっている土地を売却したいが、兄だけが他の兄弟(3人)と意見が合わず売却に反対している。売却する方法はないだろうか?」というご相談への回答です。

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土地全体を売却するには家族全員の同意が必要

一番望ましいのは、やはり家族全員の同意のもとで土地を売却する方法です。ご相談の内容によれば、お兄さんだけが売却に同意されていないようなので、他のご兄弟がお兄さんを説得されるように話し合いの場を持たれることが重要です。

共有名義の不動産を売却するために必要なものは以下の通りです。

  • 名義人全員の実印と印鑑証明
  • 名義人全員の登記済権利書、または登記識別情報
  • 名義人全員の直筆でのサイン(書類作成時)

名義人全員が売却に前向きであれば、全てがスムーズに行われます。後々に家族間の関係がギクシャクすることもないでしょう。

持ち分だけの売却

どうしても同意を得ることができない場合には、自分の持ち分だけを売却するという方法があります。しかしそのためには、『共有物の分割協議』を行い、具体的な分割方法を共有物分割協議書にまとめ、各自が署名押印しなければなりません。

また、持ち分だけの売却には他の共有者の同意は必要ありませんが、相場よりかなり低価格で売却しなければなりません。共有物の不動産買い取りをしている業者の買い取り価格は市場価格の2割~5割程度だといわれています。

これはある意味では仕方のないことで、不動産業者が持ち分を買い取りしても、土地の場合だと勝手に建築などを行うことはできないため、他の共有者に持ち分の買い取りか売却に応じてもらうしかなく、応じてもらえない場合は訴訟を起こさなければなりません。

そうなれば弁護士費用などもかかります。それでも利益を出すためには市場価格よりかなり低価格で買い取らなければならないということです。

他の共有者に持ち分を買い取ってもらう

最も一般的な方法なのが、他の共有者に自分の持ち分を買い取ってもらう方法です。手放したい人がいる一方で手放したくない人もいるということですから、お互いのためにもベストな方法でしょう。

業者に買い叩かれることもなく、市場価格に近い金額で売却することもできます。

分筆してから売却する

土地の「分筆」とは登記簿上一つの土地を二つ以上の土地に分けることです。分けられた土地は登記簿上でそれぞれに所有権のある別々の土地になります。

登記簿上の変更をしない場合は「分割」といいます。分筆すると、独立した一つの土地の単独の名義人ですから、売却も自由です。しかし分筆までの過程が大変面倒なので、現実的ではないかもしれませんがご紹介いたします。

分筆の場合の注意点は、一つの土地にどのように境界線を引くかです。境界線の引き方によって、それぞれ分けられた土地の価値が違ってくる場合があります。

例えば角地などの場合は顕著に差が付きます。面積の4等分は可能だとしても同等の価値に4等分するのはかなり難しいでしょう。

分筆の手順

土地の境界確定測量

土地の境界の位置がはっきりしないと分筆登記ができないため、境界確定測量を行います。土地境界確定測量は土地家屋調査士か測量会社に依頼します。費用は土地の広さや土地の状態、環境にもよりますが、30万円以上はかかるでしょう。

土地の分筆登記

分筆登記を行う土地の境界や境界線などを表した地積測量図を作成し、申請書、添付書類などを登記所に申請します。登記は自分ですることも可能です。

地積測量図は確定測量図とほぼ同じ図なのでトレースによって作成できます。土地家屋調査士に依頼すると数万円程度の費用がかかります。

所有権移転登記

分筆登記をしてもぞれぞれの土地の名義は共有名義のままになっているため、単独名義にするには、所有権移転登記をします。所有権移転登記には登録免許税(土地価格の0.4%)がかかります。また、司法書士の手数料は数万円程度かかります。

以上、4通りの売却の方法を挙げてみましたが、自分の持ち分だけ第三者に売却するにしても、分筆して売却するにしても、それまでの過程(共有物の分割協議や分筆のための境界線の取り決め、境界確定測量においての全員の立ち合いなど)で各名義人の合意が必要となります。

持ち分の売却には市場価格の半分以下の金額で売却することになってしまうし、分筆には余分なお金がかかってしまいます。

しかもどこかで合意する必要があるのですから、もう一歩進んだ妥協点を見つけ、全員が合意の上売却し、それぞれの持ち分の売却金額を分配するか、売却したくないお兄さんに買い取ってもらうかの2つに1つを選択するのが無駄もなく今後のためにもベストな方法です。

ある程度の時間をかけてもお互いのメリットのために粘り強く説得を続けるようにしたいものです。 

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